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2013年9月

9月 29 2013

腎機能障害の疼痛治療

今日は痛みの治療と腎臓の機能のお話しをさせていただこうと思います。

 

〇痛み止めは身体に悪い…?

痛み止めの薬はさまざまにカテゴリー分けがなされており、そのなかでもNSAIDSというお薬は最もポピュラーな薬です。そのNSAIDSはいろいろ身体によくない作用も持ち合わせていることが知られています。よく知られているところでは胃の調子を悪くすることが知られています。痛み止めを飲んでいて、食欲が悪くなった経験をお持ちの方も多いことと思います。

しかし、最近腎臓の機能も悪くすることがわかってきました。

〇からだの防御機能に影響します

では、どのようなメカニズムで機能を悪化させるのでしょうか?

NSAIDSは痛みの原因物質であるシクロオキシゲナーゼを抑え込むことで、痛みを起こさせないようにします。しかしシクロオキシゲナーゼの中でも、プロスタグランジンE2とかプロスタグランジンI2といった物質は血液の流れをよくするという力を有しています。つまり、腎臓の血流も悪くなるということです。

 

〇では、痛い時にはどうすればいいのでしょうか?

もちろん使わないに越したことはありません。しかし、他の痛み止めではなかなか効果が弱いということがあります。そうです、NSAIDSは痛み止めの中では結構優秀な薬なのです。

となると“注意して使う”しかなくなりますね。

では、どのように注意を払っていけばいいのでしょうか?

 

〇検査によって注意していきます

血液検査や尿検査によって腎機能を追いかけていく、というやり方をします。

血液検査中の尿素窒素・クレアチニン・eGFRや尿検査でのクレアチニンクリアランスによって追いかけていくのです。

 

〇ほかの薬でとってかわることは出来ないのでしょうか?

シクロオキシゲナーゼ2(COX-2)阻害薬という薬があります。

この薬は腎機能に影響を与えないので大変好都合ですが、やはり効き目の点でやや弱いきらいがあります。


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